サッカーの名選手、トニ・クロースの言葉があります。
「大切なのは、うまくいかない日にもやることだ」
どれだけ優れたプレーヤーでも、思い通りにいかない日は必ずあります。パスがずれる。シュートが決まらない。ミスをして失点につながる…。そんな日でもプレーし続けることの意味を、クロースは語っています。
これは、サッカーに限らず、子どもの日常にも通じる深いメッセージです。
うまくいかない日は、誰にでもある
子どもにとって「うまくいかない日」は、自信を失いやすい瞬間でもあります。試合で失敗した日、コーチに注意された日、友達とうまくいかなかった日。
そんな日は、気持ちが沈み、「もうやめたい」「向いてない」と思ってしまうこともあるでしょう。
でも実は、その“うまくいかない日”こそが、心を育てる大切なチャンスです。
大人ができる「失敗との向き合い方」のサポート
失敗やスランプを経験するのは、決して悪いことではありません。むしろ、そこをどう乗り越えるかこそが、子どもの成長に大きく関わります。
親として、次のような声かけや関わりが役立ちます。
- 「今日はつらかったね。でも最後までやりきったね」
- 「うまくいかないときもある。それでもやるって、すごいことだよ」
- 「結果じゃなくて、やり抜く力がいちばん大事なんだよ」
失敗そのものを責めるのではなく、“それでもやり続ける姿勢”に目を向けることで、子どもは「自分を認めてもらえた」と感じることができます。
成功する子の共通点は、「続ける力」
実は、目立って成功する子の多くは、「継続できる子」です。
・負けても次の練習に来る
・叱られても笑顔でボールを蹴る
・できないことに挑戦し続ける
その姿勢こそが、スキルよりも先に周囲から評価され、信頼され、最終的に大きな成長へとつながっていきます。
親もまた、うまくいかない日がある
子どもだけでなく、私たち親も、うまくいかない日があります。
仕事がうまくいかない日、子育てでイライラしてしまう日、自分に自信を持てない日。
でも、そんな日でも「子どもの前に立つ」ことが、親としての背中になります。
「大人だって、うまくいかない日もあるんだよ。でも、やるんだよ」
そう言える自分でいることが、子どもにとって最良の“励まし”になるかもしれません。
最後に ― 今日もまた、一歩前へ
うまくいかない日にも、やる。
それは簡単なことではありません。
でも、それを続けることでしか、子どもは“本当の強さ”を身につけていけません。
だからこそ、親である私たちが信じたい。
今日がうまくいかなくても、「前に進む」ことの価値を。
そしていつか子どもが自分自身で気づけるよう、あたたかく見守っていきたいですね。
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