配当金——それは投資家にとって「目に見える利益」であり、多くの人に安心感を与えます。
でも、あなたがインデックス投資で資産形成を狙うなら、あえてこの「配当」を捨てる覚悟が必要かもしれません。
▼高配当戦略 vs 無配再投資戦略
高配当株への投資は、安定した収入が得られる反面、「再投資効率」の面で弱点もあります。
比較項目|高配当戦略|無配再投資(例:S&P500)
税金|毎回課税(約20.315%)|売却まで非課税(NISAなら非課税)
再投資の手間|自分で都度行う必要|自動で組入れ企業に再投資される
資産成長効率|配当分の再投資が遅れる|複利効果がフルで働く
精神的な安心感|配当が入ると心強い|可視化されにくいが将来的に増える
▼S&P500が“配当を出しても人気”な理由
実は、S&P500も年1〜2回の配当はあります。しかし、その配当利回りは1.5%前後と控えめ。
それでも多くの人がS&P500に投資する理由は、資本利益(キャピタルゲイン)による資産成長が主軸だからです。
配当金に頼るのではなく、**株価の上昇と自動再投資(企業による内部留保・再投資)**で利益を膨らませるのが、インデックスの特徴。
▼なぜ「配当を捨てる覚悟」が必要なのか?
「配当をもらわない=損」と感じるかもしれませんが、長期投資ではむしろ逆です。
▼理由:
・配当が出るとその都度課税されてしまう(税金は複利の敵)
・無配企業は利益を成長投資に回し、株価上昇で報いる
・インデックスファンドなら自動で配当相当を再投資してくれる(例:eMAXIS Slim)
つまり、長期で見れば「配当再投資型」は、手間なく、効率よく、最終的な資産を最大化しやすいのです。
▼配当好きでも「戦略的に捨てる」選択を
こんな投資スタンスがあることを知っておくと、視野が広がります。
▼こんな人は再投資型向き:
・今すぐの配当収入は不要(現役世代など)
・税制メリットを最大化したい(NISA・iDeCo活用者)
・資産最大化を重視したい(FIRE志向など)
一方で、配当戦略が向いている人もいます。
→「老後の生活費に充てたい」「心の安定が第一」など、目的に応じた戦略選びが重要です。
▼まとめ|“無配”にこそ、合理的な強さがある
「配当がない=損」ではなく、「配当を出さない=より効率的な資産運用をしている」と考える。
S&P500をはじめとした**成長重視のインデックスファンドは“再投資こそが本命”**なのです。
税制・効率・仕組みを理解して、「本当に自分に合った戦略」を選びましょう。
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