米国株投資の定番といえば「S&P500」。
その一方で、最近人気を集めているのが「NASDAQ100」。
どちらもアメリカの主要株で構成された指数ですが、中身もリスクもリターンも大きく異なります。
この記事では、S&P500とNASDAQ100の構成・特徴・リターン傾向などを比較しながら、どちらが自分に合っているかを見極めるヒントを紹介します。
まずは基本を押さえよう:S&P500とNASDAQ100とは?
S&P500とNASDAQ100。名前はよく聞くけれど、何がどう違うのか曖昧なまま投資を始めている人も少なくありません。
S&P500は、アメリカを代表する大型企業500社で構成される株価指数です。業種のバランスがよく、アメリカ経済全体の縮図とも言われています。アップルやマイクロソフト、エクソンモービル、ジョンソン・エンド・ジョンソンといった様々な業界の企業が含まれており、分散が効いた安定型のインデックスです。
一方、NASDAQ100は、NASDAQ市場に上場している時価総額上位100社(金融を除く)で構成されている指数です。テクノロジー企業の割合が非常に高く、マイクロソフト、アップル、エヌビディア、アマゾン、メタなどが上位を占めています。
つまり、S&P500は分散と安定を重視した設計、NASDAQ100はテクノロジー中心の成長志向が強い設計だと言えます。
リスクとリターンの違い
S&P500は過去10年ほど、年率でおよそ10〜12%のリターンを示してきました。上がりすぎず下がりすぎず、安定的な成長を見せているインデックスです。下落相場でも比較的ダメージが抑えられ、配当金も含めてバランスのとれた運用が期待できます。
一方で、NASDAQ100はここ数年で年率15%を超える高いリターンを叩き出したこともある爆発力のある指数です。ただし、株価の変動も大きく、リスクも高め。2022年のようにテクノロジー株が一斉に売られた年は、大幅な下落を経験しています。
つまり、S&P500は「安定・堅実」、NASDAQ100は「高成長・高リスク」という位置づけになります。
銘柄の偏りを理解しよう
S&P500は業種分散されていますが、NASDAQ100は特定の数社に大きく依存しています。
実際にNASDAQ100の上位構成銘柄は…
- マイクロソフト
- エヌビディア
- アップル
- アマゾン
- メタ・プラットフォームズ
たった数社で指数全体の40〜50%近くを占めることもあります。
つまり、これらの株が下落すると、指数全体も一気に沈みやすい構造です。
自分に合っているのはどっち?
S&P500が向いている人
- 初心者・NISAから始めた人
- 安定性・分散重視で着実に資産を増やしたい人
- 下落局面での耐性を高めたい人
NASDAQ100が向いている人
- 成長性重視の中上級者
- ハイリスク・ハイリターンでもチャンスを狙いたい人
- テック株に未来を感じている人
両方を組み合わせる選択肢もある
「S&P500で資産の土台を作りつつ、NASDAQ100をスパイスとして追加する」
こうしたミックス戦略は非常に効果的です。
具体的には…
- NISA成長投資枠でS&P500(eMAXIS Slim米国株式など)
- 特定口座やつみたてNISAでNASDAQ100(iFreeやQQQなど)
といった使い分けもおすすめです。
最後に伝えたいこと
S&P500とNASDAQ100は、どちらが優れているという話ではなく、“投資スタイルによって向き不向きがある”という話です。
リスク許容度、投資期間、目標資産額、家族構成などを総合的に見て、
あなた自身の人生設計に最適なインデックスを選んでいきましょう。
焦らず、ぶれず、地道に。
インデックス投資の本質は「継続」と「信頼」にあります。
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