ここ数年、「投資=米国株」という空気感が当たり前になっていました。S&P500やNASDAQ100に代表される米国インデックスファンドは右肩上がりを続け、多くの個人投資家の資産形成を後押ししてきたのです。
でも最近、そんな“米国1強時代”に少しずつ変化が生まれているのをご存じでしょうか?今あらためて「分散投資」の重要性が見直され始めています。
なぜ今、分散投資なのか?
米国経済の強さに陰りが見えたわけではありません。それでも、以下のような背景から一極集中のリスクが意識され始めています。
① 円安の影響
米国株の好調に乗ってきた投資家たちも、ここにきて「為替リスク」の存在を強く意識するようになっています。円ベースでは利益が出ていても、ドルベースでは思ったほど増えていないケースも多々あります。
これをきっかけに、円建てでの投資(たとえば日本株や新興国ETF)にも目が向けられつつあります。
② 地政学リスクの高まり
ウクライナ情勢、中東問題、台湾海峡と、世界のあちこちで火種がくすぶっています。これまで米国の安全性が高く評価されていましたが、状況次第では一時的な急落リスクも十分あり得ます。
この不確実性の時代において、「どこかひとつに偏りすぎない」という姿勢が再び注目されているのです。
インド・ベトナムといった新興国市場、日本のインフレと賃上げムードの定着――かつて投資先として見向きもされなかった国々に成長の兆しが出ています。
「すでに成熟した米国」だけではなく、「これから伸びる他国」にも分散投資しておくことは、長期的な安定につながります。
分散=リスクを減らす保険
投資の世界に“絶対”はありません。どんなに優れた銘柄や国でも、未来を100%予測することは不可能です。
だからこそ、分散という考え方が生きてきます。
・米国株に加え、全世界株や日本株も
・インデックスファンドだけでなく、債券やREITも
・長期の積立と、タイミングを見たスポット投資の併用
ひとつの正解に縛られず、「もしこの資産が不調でも、他が支えてくれる」ようなバランスが、投資の土台を安定させてくれます。
米国も、分散も。どちらも選べばいい
これは「米国株をやめよう」という話ではありません。むしろS&P500の強さは今も健在です。大事なのは、「米国一択」になりすぎず、複数の選択肢を持っておくこと。
米国の黄金時代を楽しみつつ、備えとして分散投資を取り入れる――
そんな“いいとこ取り”の姿勢が、これからの資産形成には求められています。
投資における最強の戦略は、「未来に過信しすぎず、どんな状況にも対応できる体制を整えておくこと」。
今、改めてポートフォリオを見直してみませんか?
内部リンク
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