膨らむ含み益、あなたはどうする?
2025年、S&P500が過去最高値を更新し続け、円安は155円を超える水準に。
米国株インデックスに投資している多くの人が、大きな含み益を抱える状況となっています。
そんな今こそ、一度立ち止まって考えたいのが「出口戦略」。
これまで積み上げてきた資産を、どのタイミングで、どんな形で使うか――
それは、FIRE達成後の生活の“質”を左右する重要なテーマです。
円安と株高のダブルパンチで、今は“売り時”なのか?
為替の影響により、米国資産の評価額は大きく膨らんでいます。
円換算では、同じ株価でも「円安」の恩恵を受けて増加しているケースが多数。
例えば、1ドル140円から155円に円安が進むと、それだけで約10%以上のプラス効果に。
株価上昇と合わせて「今、売ってもいいのでは?」と考えるのは自然なことです。
ただし、そこで注意したいのが“売却タイミング”と“税金の影響”です。
出口戦略で意識すべき3つの視点
① 取り崩しの基本は「定率 or 定額」
FIRE後の生活費を投資資産からまかなう場合、よく使われる手法が「定率取り崩し」または「定額取り崩し」。
たとえば「年3%を取り崩す」と決めておけば、市場環境が好調な年は多く使え、不調な年は抑えることができます。
逆に、定額で毎月10万円を取り崩すと、資産の減少ペースが一定で管理しやすくなります。
自分に合ったスタイルを選ぶことが、長期的な安定に繋がります。
② 為替のタイミングにも注意
現在の円安は、日本に住む私たちにとっては「評価益」を押し上げる一因ですが、将来円高になれば逆風となる可能性も。
円安時に一部を利益確定し、生活費用として円転しておくことで、為替リスクを少しでも軽減できます。
③ 売却益の税金を忘れずに
一般的に、特定口座で保有している米国株や投資信託を売却すると、約20%の税金がかかります。
特にまとまった額を一括で売却する場合、税負担が大きくなる可能性もあります。
出口戦略では「少額ずつ分けて売る」「所得が少ない年に売る」など、税制面での工夫も必要です。
「FIREはゴールではなくスタート」だからこそ
FIREという言葉が広まる中、「いかに資産を増やすか」に目が向きがちですが、
本当に大切なのは「資産をどう活かすか」です。
毎月の生活費、旅行、家族との時間、やりたいことにかけるお金。
それを“自分の意志”で使える状態こそが、FIREの真の価値です。
出口戦略を意識することで、
「資産を減らす怖さ」ではなく「資産で自由を楽しむ準備」へと、気持ちを切り替えられるようになります。
今は、“考え始める”絶好のチャンス
米国株の上昇と円安――
このタイミングは、ただラッキーな状況ではなく「自分の未来を設計するチャンス」でもあります。
すぐに売る必要はありません。
でも、“いつ、どのように使うのか”という視点を持つことで、未来への不安は少しずつ小さくなります。
資産は「育てるもの」から「使うもの」へ。
FIREを目指す旅路の中で、その第一歩を踏み出すきっかけになりますように。
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