資産形成の次に来る「取り崩し」の壁
投資を始めて数年。毎月コツコツ積み立てて、ようやく資産が増えてきた――。
そんな中級者が直面する次の課題が、「取り崩しの戦略」です。
資産形成だけで満足していませんか?
サイドFIREや早期リタイア、老後の生活資金に向けて、どうやって資産を減らさずに使うかという視点が欠かせません。
「4%ルール」だけじゃ足りない?
有名な「4%ルール」は、毎年資産の4%を取り崩せば30年間もつという理論。
たとえば5,000万円あれば、年間200万円で生活できる…という考え方です。
でもこのルール、すべての人に当てはまるわけではありません。
• 市場が不調な年に4%引き出すとリスクが増す
• 為替リスク・物価上昇リスクには未対応
• 長生きリスクを見誤ると、資金が枯渇する可能性も
つまり「4%ルール=万能」ではなく、自分の生活スタイルに合わせた柔軟な戦略が求められるのです。
一括取り崩し vs 定率取り崩し
取り崩しには大きく2つのスタイルがあります。
• 一括取り崩し:必要な額を毎年一定額で引き出す(例:毎年200万円)
• 定率取り崩し:その年の資産残高の一定割合を引き出す(例:毎年4%)
前者は生活が安定しやすい一方、資産の減り方に対して柔軟性がありません。
後者は市場環境に応じて引き出す額が変動するため、調整力は高いですが、収入が年によってブレやすいです。
どちらを選ぶにしても、自分の性格や支出傾向を踏まえて考えることが大切です。
新NISAと“非課税の取り崩し”という選択肢
新NISAは取り崩し時にも税金がかからない「非課税の口座設計」が魅力です。
例えばつみたて投資枠や成長投資枠に投資した資産を、FIRE後に順次取り崩すことで、税負担ゼロで使えるお金として活用できます。
特にインカムよりキャピタルゲイン主体の投資家にとっては、「取り崩す=課税」ではない、という点を強く意識しておきましょう。
「貯める」から「使う」へ、発想の転換を
投資を始めたときの目標が「資産を増やすこと」だったなら、次の目標は「その資産でどんな人生を送るか」。
中級者になった今こそ、「取り崩し方」まで含めて資産運用の全体像を描くタイミングです。
貯める力に加え、“賢く使う力”を身につけていきましょう。
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