こんにちは、shinji-fire-lifeです。
株式投資において、PER(株価収益率)と並んでよく登場するのが「PBR(株価純資産倍率)」という指標です。
ニュースやSNSで「この株はPBRが1倍割れだから割安だ!」なんて言われているのを見たことがある方も多いのではないでしょうか?
でも、**「そもそもPBRって何?」「なぜ1倍が注目されるの?」**という疑問を抱えている人も少なくありません。
今回は、そんなPBRについてやさしく解説し、投資でどう活用できるかまでわかりやすくお届けします!
PBR(株価純資産倍率)とは?
PBRは、株価がその会社の純資産の何倍で取引されているかを示す指標です。
計算式はとてもシンプル:
PBR=株価 ÷ 1株あたり純資産(BPS)
たとえばこんな計算:
• 株価:1,000円
• 1株あたり純資産(BPS):1,000円
この場合、PBR=1倍になります。
つまり、「会社の解散価値(資産)と同じ価格で株が売られている状態」です。
PBRが1倍未満ってどういうこと?
PBRが1倍未満=企業の解散価値よりも安く評価されている状態。
一見すると「激安バーゲンセール」に見えますが、そこには注意点もあります。
• 市場から将来性が低いと判断されている
• 資産はあるけど利益が出ていない
• そもそも資産の質が悪い(評価が難しい不動産など)
単に「1倍割れ=お買い得」と考えるのは危険です。
なぜ日本株ではPBRが低い企業が多いの?
特に日本企業は、PBRが1倍未満の企業が多いと言われています。
これは、「内部留保が多く、現金や資産はあるけど、それを成長に活かしきれていない」と見なされているケースが多いためです。
2023年には、**東京証券取引所が「PBR1倍割れ企業への改善要請」**を発表し、注目を集めました。
これにより、企業側も「株主還元や成長戦略の強化」に動く機運が高まっています。
PERとPBRの違い
PERとPBRはどちらも株価の評価に使われる指標ですが、それぞれ見るポイントが異なります。
• PER(株価収益率)
株価 ÷ 1株あたり利益(EPS)で計算され、利益に対する株価の割高・割安を判断します。
→ 利益がブレやすいため、業績に波がある企業では注意が必要です。
• PBR(株価純資産倍率)
株価 ÷ 1株あたり純資産(BPS)で計算され、会社の解散価値に対して株価がどう評価されているかを表します。
→ 純資産の質や活用状況に左右されるため、将来性や利益の観点では補えない部分もあります。
つまり、PERは利益ベースの評価、PBRは資産ベースの評価という違いがあり、どちらか一方だけでなくセットで見ることで、よりバランスの取れた投資判断が可能になります。
PBRの活用法:割安株のスクリーニングにも使える!
PBRは「割安株」を探すときによく使われます。
たとえば、「PBR1倍未満かつ自己資本比率が高い」「PBRが低く、配当利回りが高い」といった条件でスクリーニングすると、本当に割安で放置されている優良企業が見つかることもあります。
ただし、PBRが低い理由を見極める目が大切です。
まとめ:PBRは「企業の解散価値」と「株価」を比べる指標
PBRは、企業の純資産と株価のバランスを図るシンプルで重要な指標です。
• 1倍未満=資産より安く評価されている
• 1倍以上=市場が将来に価値を見出している
しかし、PBRが低い=即買いとは限らず、利益水準・成長性・資産の質をあわせて見てこそ意味があるのです。
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