こんにちわ、慎二です。
今日は、同僚と話をした中で心に残ったエピソードを綴ります。
もうすぐ退職予定のバイトの従業員と、仕事終わりに何気ない会話を交わしていた。
話題はふと家族のことになり、「お父さんって、今何のお仕事されてるの?」と何気なく尋ねた。
彼は少し間をおいて、こう答えた。
「父は、自分が高校一年の時にバイク事故で亡くなりました。」
その瞬間、言葉を失った。
いつもニコニコしていて、誰に対しても真面目で礼儀正しい彼。そんな彼の口から突然語られた事実に、心の中でざわつくものがあった。
きっとその出来事は、彼の人生を大きく変えたに違いない。
それでも彼は、父の死を受け入れ、向き合いながら、毎日笑顔で、懸命に生きてきた。
彼のその強さは、表面からは見えなかった。でも確かにそこにあった。
そして今、彼は退職を決意し、母親と離れて暮らす覚悟をもって新しい職場へ向かおうとしている。
女手一つで育ててくれた母への感謝を胸に、自立の道を選んだその姿勢に、尊敬の念を抱かずにはいられない。
過去の悲しみを背負いながら、それでも前を向き、目の前の仕事に真剣に取り組んできた彼の姿勢は、僕にとって大きな学びだった。
自分には、彼に何かできることがあるだろうかと考えた。でも、何もない。
せめて、彼の新たな門出を心から応援すること、それが今の自分にできる唯一のことだと思った。
「辛くなったら、またいつでも帰ってこいよ。みんな待ってるからな。」
そう言って、仲間たちと一緒に送り出したい。
彼の未来が明るく輝くことを、心から願っている。
どうか、君の進む道に幸あれ。
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